基礎知識データベース

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医療器具・機器

データ
科:ハドロサウルス科
食性:草食
全長:約13m
体重:4t前後
年代:8,200万~6,600万年前(白亜紀後期)
名前の意味:"隆起(とさか)のあるトカゲに似たもの"

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ハドロサウルス科恐竜が"カモノハシ竜"と呼ばれるように,パラサウロロフスの口先もくちばし状になっている。頭部には長く湾曲した"とさか"があり,長いものでは1.8mもあった。 とさかの中は空洞で,鼻から取り入れた空気がとさかの先端部分でターンして喉に戻るような構造となっている。このとさかは管楽器のように鳴き声を増幅させたり,鼻腔に通じていたので鼻腔内を広くしてにおいをより感じ取れるといった機能を持っていたと考えられている。また,一般にメスよりもオスの方がとさかは大きく,仲間や雌雄,年齢を判別したり群れの中で序列を決めるための視覚的なディスプレーの役割を果たしていた可能性も考えられている。発見当初からこのとさかの用途は判然としておらず,脳を冷却するためといった説や、空洞であったため水中でシュノーケルや酸素ボンベのような役割を果たしていた、などの様々な説が浮上した。

アメリカのニューメキシコ自然史科学博物館ではコンピュータを使ってこのとさかに空気を送り込み,音を出すシミュレーションが行われた。この実験でトロンボーンの音に近い低音を出すことが明らかとなり,低音は高音と比較して広い範囲まで届くので伝達手段としては最適だったといえる。また,未発達のパラサウロロフスは大人とは異なる鳴き声を発していたと考えられている。 また,耳のアブミ骨は長くて薄く、非常に感度の良い聴覚も有していた。

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デンタルバッテリー
パラサウロロフスの歯は多くの歯が連なって集まり,1枚板のようになっていて、これで植物をすり潰す。 歯は擦り減ると後ろの列の歯が前に移動して歯列ごと生える変わるようなデンタルバッテリーと呼ばれる仕組みとなっている。

化石の発見数はハドロサウルス類の中では少なく,群れではなく単独で生活していたと考えられている。