基礎知識データベース

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データ
毛細血管の血流速度:0.5cm~1cm/秒
毛細血管だけでも全身の血管の95%を占める。 その太さは約0.008mm~0.04mmと非常に細く,髪の毛の太さのおよそ10分の1程度しかない。 細いものは赤血球がようやく通れる程度の大きさで,肉眼では見ることはできない。 毛細血管の血管壁は内皮細胞(単層扁平上皮細胞)と薄い周皮細胞で構成されており,細胞間の物質の輸送やガス交換などがこの薄い膜を通じて行われる。また,細胞や組織に隅々までブドウ糖などの栄養素や酸素を供給する役割もある。活動状態の低い組織中の毛細血管は通常ほとんど血流は無いが組織の活動が始まると毛細血管が拡張して血流が発生する。

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一般的な毛細血管は血管壁の内皮細胞が完全に連続した連続型毛細血管が一般的であるが,腎臓や膵臓,内分泌腺など一部の物質交換が活発な組織中にある毛細血管にはこの内皮細胞に60nm~80nm程度の孔(または窓と表現される)が存在し,このような毛細血管を有孔型毛細血管(有窓型毛細血管)という。
また,骨髄をはじめ肝臓や脾臓に存在する造血組織では内皮細胞の一部が欠けて血管壁の各所に間隙のある血管を洞様毛細血管(類洞)という。洞様毛細血管は一般に直径0.03~0.04mmと毛細血管の中では比較的太く,この構造は巨大な分子の物質交換を行うのに適しており、構造的な性質から連続型毛細血管に対して非連続型毛細血管と呼ばれる。 このように物質の透過性の観点から、毛細血管には透過性の低い順に連続型毛細血管,有孔型毛細血管,洞様型毛細血管の3種が存在する。

動静脈吻合(誘導循環)
一般に動脈は毛細血管を経て静脈へと移行するが,毛細血管を介さずに細動脈と細静脈とで直接つながる場合があり,これを動静脈吻合(ふんごう)または誘導循環といい、手や足の指の皮膚や鼻腔の粘膜で特に発達している。

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